1984年 泣かないで隈埼さん

   
1984年春  延長戦 意外な結末が待っていた (PL学園 対 都城 )

1984年といえば夏にPLが桑田投手が最後に打たれて取手二に負けた試合が一番印象に残っている人が多いだろう。
しかし、自分は もっと印象に残っている試合がある。それは春の準決勝 都城-PLだ。

この試合は予想外の田口投手の好投で9回を終わっても0-0だった。その後も両投手の投げ合いが続き 迎えた11回裏 ワンアウト1塁から 清原がバッターボックスに入った。 ここを抑えても次は桑田という場面だった。清原選手はレフトに強烈な打球を打った。しかし 都城のレフトがファインプレーで何とか凌いだ。

ツーアウトになり次は桑田選手 ここを抑えれば延長12回へと進む。

桑田選手の打球は力なくセンターかライトが落下点に入った。実況はセンターフライと間違えたが、すぐライトフライと言い直した。その矢先だった。ライトの隈崎選手が3塁ランナーが目に入ったのか落球してしまう。これが決勝点となりPLが決勝戦に駒を進めた。

落球といえば星稜の加藤選手の落球がつとに有名だが自分はそのシーンは見ていない。

自分がリアルで見たのは、2008年の春の選抜大会 下関商 対 覆正社戦のセンターの落球だ。この試合も壮絶な試合だった。

9回に下関商はショートとピッチャーの2本の本塁打で奇跡的に同点に追いついた。10回のウラ ランナーが目に入ったセンターがサヨナラ落球をしてしまった。その時に思い出した のが隅崎選手のことだった。

PLの中村監督が最後に落球したライトの子が夏に向けて頑張ってほしいと言っていたが、その通りになる。夏の宮崎県予選を突破して甲子園に再び戻ってくる。隅崎選手はホームランを打ち、そして、また再びPLと対戦したと いう話を聞いた時には感動した。