ちばあきお氏のマンガに登場する選手を高校球児に例えると・・・
① 谷口タカオ選手(墨谷)と江上光治選手(池田)
共通点
3塁手 主力打者 キャプテンという点 人柄がいいという点。谷口は名門・青葉学院の「2軍の補欠」から、地道な特訓を経て
墨谷二中のキャプテンとしてチームを牽引しました。そして墨谷高校へと進学しました。江上選手も、1982年夏の甲子園で「や
まびこ打線」の象徴として知られますが、その裏には池田高校・蔦監督の厳しい指導に耐え抜き、圧倒的な練習量で培った勝負
強さがありました。
谷口は指の怪我を抱えながらもマウンドに立ち続けるなど、背中でチームを引っ張るタイプです。江上選手も、池田高校が史上
初の夏春連覇(1982年夏・1983年春)を達成した際の中心人物であり、その「絶対に諦めない姿勢」は当時の高校野球ファンに
強烈な印象を与えました。
谷口は天才的な才能があったわけではなく、泥臭い努力で道を切り拓きました。江上選手も、いわゆる「超高校級のエリート」
というよりは、池田高校という地方の公立校から這い上がり、強豪私立を次々と打ち破る姿が谷口の成長物語と重なります。
② 松下投手(城東)と池本和彦投手(広島商)
共通点
精密なコントロールと投球術 漫画に出てくる城東高校は架空の学校で墨谷高校からしてみたら格上の相手 モデルは日大一高、松
下投手は、谷口が1年生の時の強豪・城東の投手として登場。球威よりもコーナーを突く正確な制球力と打者の打ち気をそらす巧
みな配球術で、墨谷打線を翻弄しました。
池本和彦投手は、1982年の甲子園で、伝統の「広商野球」を体現した右腕投手です。球速は130キロ前後ながら、内角を突く強気な
攻めと外角への出し入れで、強力打線を封じるスタイルでした。両者とも、派手な奪三振ショーを見せるタイプではなく、バック
を信頼して打たせて取る投球術が似通っています。谷口選手は、松下投手に 巧みな投球術で三振にとられてしまい、軟投派の松
下投手の実力を認めるシーンがあります。
城東高校は、そつのない野球をする「隙のない強豪」として描かれています。これは当時の池本投手を擁した広島商のスタイル
(バントや機動力、徹底した守備)とも重なります。
池本投手は特に1982年、優勝候補だった茨城・鉾田一高の剛腕・戸田投手に投げ勝つなど、「技で剛を制する」姿が印象的でした。
このあたりも、データと技術で墨谷を苦しめた松下のイメージに近いと言えるでしょう。
夏の甲子園準決勝において、広島商のエース・池本投手は、強力な中京(現・中京大中京)打線を4安打完封、1-0の僅差で下しま
した。 池本投手は球速こそないものの、丹念に低めを突く丁寧で見事な投球を貫きました。派手な三振を奪うのではなく、バック
の堅実な守備を信じて、相手に的を絞らせない巧妙な配球で打たせて取るスタイルはコントロールが生命線の松下投手とも重なる
と思えます。
③ 佐野投手(東都実業)と荒木大輔投手(早稲田実業)
共通点
1. 「端正な顔立ちのスター投手」という共通点
荒木大輔投手: 1980年夏に1年生ながら早実のエースとなり、甲子園で準優勝して「大ちゃんフィーバー」を巻き起こしました。その端正なルックスと抜群のスター性は当
時の女性ファンを熱狂させ、社会現象となりました。一方漫画プレイボールの佐野投手は東都実業のエースで、アニメ版では漫画版より男前に華やかに描かれています。
2. 「東京の強豪校のエース」という共通点
荒木投手: 東東京代表の早稲田実業。
佐野投手: 東東京代表の東都実業。
3. 「1年夏からの活躍・5季連続甲子園」
荒木投手は1年から3年まで5季連続で甲子園に出場し、名実ともに当時の高校野球の頂点にいました。佐野投手も青葉学院で中学野球の全国大会の優勝投手になり、東都実
業に鳴り物入りで入学し 1年生の時からのエースで1年生での甲子園出場 1年生の時から東都実業のエースとして活躍し、夏の甲子園に出場しました。甲子園でもその
実力を遺憾なく発揮し、1年生でベスト4まで進出した実績を持つ超高校級投手として描かれています。
谷口との対戦: 主人公の谷口タカオ率いる墨谷高校とは、秋の東京都予選準々決勝で対戦しました。この試合は、甲子園帰りの「優勝候補」である東都実業と、無名の墨
谷高校との激闘として物語の大きな山場の一つとなっています。
ちばあきおの原作漫画『プレイボール』において、主人公の谷口タカオ(墨谷)は甲子園に出場していません。物語は、谷口が3年生の夏の東東京大会準々決勝(専修館高校戦)で
敗退したところで完結しています。原作者が死去したことで「物語が中断した」と思われがちですが、実際にはその準々決勝の敗北をもって連載自体は終了していました。
谷口の代の最後の夏は、ベスト8という結果で幕を閉じています。
佐野投手の復活: 2年生の時は肩の故障に苦しんでいましたが、3年生の夏には万全の状態で復活し、圧倒的な力を見せていました。東東京大会では 墨谷高校が
準々決勝で敗れた「専修館高校」が非常に堅実な強豪でしたが、個の力と総合力で言えば、佐野を擁する東都実業は大会の最有力候補でした。
そして決勝戦は 東都実業 対 専修館高校 の対戦で 谷口にとって最大のライバルである佐野が、谷口の果たせなかった夢を背負って甲子園の土を踏む……というの
が多くのファンが想像した結末でした。
4. 時代背景
『プレイボール』の連載時期(1973年〜)アニメ版は(2005年~)と、荒木大輔投手の活躍(1980年〜)は非常に近く、作中に出てくる「アイドル的な人気がある端正なエース」のイメージは
荒木投手の登場でより強固になった可能性が高いです。プレイボールの佐野投手は、荒木大輔投手のような「東京の端正な名門校エース」の系譜に属しており、そのフ
ィーバーぶりやイメージからして、荒木大輔投手は佐野投手のモデル的な存在、あるいは典型的な実例として例えられることが多いです。